秘密 himitsu 真実 shinjitsu

そうはいっても、前回もまったく痛みをもらわなかったわけじゃない。
疲れた足をマッサージをしてあげると、彼は初めて会った日にくれたクリップを手にとった。
それは先日のオフで好評だった（笑）アルミのクリップで、
遠方から来た例のお友達に送ってあげるため、１ダース（×２）手配してくれたものだ。
使っちゃって悪いけど、「ちゃんと使えるか試しておきました、って言っとけ」だって（笑）

その業務用クリップは本当に強烈で、以前つけていた木製のものとは比べ物にならない。
挟む部分が平面じゃないから、乳房には歯形のような痕がつき、乳首なんて千切れそうで、
ジーンズのジッパーを下ろして手探りでその周辺を何度も挟まれるた時は本当に痛くて、
いや、それより恐ろしくて、でも逃げられなくて、あげくにその中心を探り当てられた瞬間は、
この世の終わりみたいな悲鳴を上げてしまったかもしれない。
そのまま痛みの中で真っ白になっていくことすら許してくれずに、弾いたり、引っ張ったり。
本当に、ひどい（泣）
おかげで丸一日たっても、そこはジンジン、ズキズキしどうしで、腰が抜けたようだった。

だから、というのは言い訳だけど、その翌日も後遺症はひどくなるばかりで、
頭から彼のことが離れない・・・何も手につかないのだ。

　お疲れさま・・・なの、楓が。
　というより、なんだかがんばれない。
　○○さんは、元気？

夕方になって、そんな中途半端なメールを送ってしまったら、珍しくすぐにお返事をもらえた。

　また喧嘩でもしたのか？

　ううん、してないよ。する元気もない感じ。
　気分屋さんは困るよねぇ。

またすぐにお返事が来て、うれしかったけど心配させちゃったことに気づく。

　甘えたかっただけだもん・・・ただのワガママです(-.-)

きっと「バカじゃないの」って言われると思ったのに、そうじゃなかった。

　じゃあ甘えさせてやるから○○に来るか

うれしくてすぐに「行きます！」とお返事をする。
そのあとはまたパッタリ途絶えるのだけど、もう心配なんてしない。
確認もせず、ただ時間を待って「向かってます」とメールしても、やっぱりお返事はない。
でも、到着したがらんとした駐車場には、彼の車だけが静かに止まってた。