秘密 himitsu 真実 shinjitsu

前回、ご主人様にお逢いしたあと、お話できたのは２度。
あとは短いメッセが２回だけ・・・
毎日、２度も３度もメッセでお話をしていた初めの頃と、
一番下の奴隷、という立場の今を比べることなどできませんが、
どうしてこんなにもお話していただけないんだろう、と寂しくなってしまいます。

いえ、本当に、それを不満に思ったりはしないのです。

ご主人様にこの存在を気にしていただくこともなく、ただ足元に置いていただいて、
ときどきお好きなように使っていただきながら、お邪魔にならないようにしていることが、
今の楓の目標なのですから。
きっとご主人様も、そんな奴隷を求めておられるのだと思うのですが、
それにしても・・・と、矛盾した我儘な気持ちが頭をもたげます。

以前は、ひとり言メッセを打つときにも、ご主人様がそこで見ていてくださるような気がして、
本当に、お仕事をなさるご主人様の足元で、楓がひとり勝手にお話をしているように、
とても暖かい気持ちでお話できたのです。
でも最近は、なんだかご主人様の姿を感じることができないように思えて・・・
もちろんそれは以前からも同様のことで、ご主人様はその場にはおられたわけではなく、
翌日なり、もっとあとから、それを読んでくださっていたに違いないのですが、
でも、楓はなんだかとても、寂しい気持ちになっていました。

やはりご主人様は、楓のつまらない話に付き合ってなどいられないのだ・・・
楓のメッセに目を通してなどいないに決まっている・・・

ひどく悲しくなって、我慢できなくなって、
楓はとうとう、ご主人様へのメッセで訴えてしまいました。