秘密 himitsu 真実 shinjitsu

まだ1週間も経っていないのに、なんだかとても懐かしいもののような気がして、
うっとりと眺めたり、舐めたり、ゆっくりお口に含んだり・・・あ、いけない、いけない。
どうも自分勝手になってしまうんだもの、気づいて彼が気持ちいいように、考えてやり直し。
だけど、なんだか上手く出来なくて、彼も楓の頭に手をかけて手伝ってくれるのだけど
違うなぁ、こうじゃないんだ、ってわかるから自分でももどかしくて。

助手席から斜めにカラダを預ける姿勢も、やりづらい原因だった。
下敷きになった右腕は早くから痺れ始めていたし、足元もサンダルが当たって痛くて、
だけど気持ちだけは焦って、もっと上手にしなくっちゃ、気持ちよくなってもらわなくっちゃ・・・
もどかしくて息が荒くなって、半分ヤケになって舌を思いきり伸ばして舐めたりしたのかな。
うーうー唸っていたかもしれない。

もっと舌を伸ばせ。　そうだ、犬みたいだな、

大きな彼のものを喉の奥に導くとき、彼は舌を伸ばすように言うのだけど、
いつもがんばっているつもりなんだけど、それが上手く出来ないのに、今日は好調？
必ず胃の方から上がってきてしまって終わるのだけど、そうならずに奥まで自然に入っていく。
いつもは息もできなくて苦しいのだけど、ちゃんと呼吸もできていた。

ほら、今までで一番奥まで入ってるだろ。　上手になったな。

彼が頭を撫でてくれているのがうれしくて、うるっとしたらむせて放してしまった。
痺れてる腕や足を立て直して、もう一度がんばろうとしたけれど、もう上手くいかなくて、
足が痛くてすぐに放してしまったら、「もうおしまい」と言われてしまった。

せっかく上手にできたのに、最後までがんばれなかったことが悔しくて、涙があふれる。
また楓がグズグズ言うとめんどくさいと思ったのかな、彼がすぐにいい子いい子してくれる。

ちゃんとできただろ？　上手になったな、教え方がいいからな。

そうだけどぉ・・・ううん、そうだよね、ここでグズグズ言っちゃいけないんだ。
彼に撫でてもらうのはとても気持ちが柔らかくなるし、気持ちいい。
そのまま抱きついていたいけど、きっとまた明日は早いんだね、お帰りの支度を始める。
楓はまだひどい顔のままなのに、さっさと車を出す彼はほんとにいじわるだ。

いただいた可愛いお土産を確認して、お帽子を被って、車を降りる。
やっぱりキスはしてもらえないけど、がまんがまん。

また今度、上手にできるかな・・・
一人でニヤニヤの帰り道は、少しだけ秋らしい風が吹いてた。